KENGO's memo

日々の思考の備忘録、ドイツ、カールスルーエ研究留学・インターン体験記

アイスランドに旅立つ前に読むべきこと(交通・必需品・お金etc.)

2017年3月3日から3月7日にかけて3泊5日のアイスランド旅行に行きました。その旅行に行く前に知るべき情報(交通・必需品・お金のことなど)についてまとめました。

はじめに - なんでアイスランド

こちらでの生活で長期休暇が取れたら絶対にしたかったことは「オーロラを思う存分観ること」でした。いろんな検討の末選んだアイスランドは、オーロラが発生するオーロラベルトががっつりかかっている国で、温暖な北大西洋海流によって、ほかのオーロラが見れるスポット(スカンディナビア諸国やカナダの北極圏付近)よりも暖かい環境でオーロラ観測ができる唯一の場所です。スカンディナビア諸国、カナダともに気温が-20℃になることは必須で、そのために電子機器類の防寒対策も必要で、高価なカメラが壊れてしまうこともあるそうです。それに比べてアイスランドは気温で言うと最低でも-4~5℃ぐらいです。これにアイスランド特有の強めの風が重なり体感温度は最低でも-10℃ぐらいになるみたいですが、日中はそこまで冷え込みません。僕は激さむな環境はできれば避けたい派の人だったので、当初はフィンランド付近を考えていたのですが、アイスランドのほうがいいと考えるようになりました。

気温だけでなく、オーロラを観測する場所まで行くアクセスもリサーチ段階で他の場所と比べると良い気がしました。アイスランドの首都、レイキャビクからは夜20時~21時ごろ出発のオーロラハントのバスツアーがほぼ毎日多数の観光会社で開催されています。運がよければレイキャビク市内でのオーロラ観測も可能という情報もありました。これはなおさらよし。

アイスランドに行く前の諸々の手配

そして、アイスランドに行くことを決定してから、いろんな観光情報を調べていると、出るわ出るわこれぞ大自然の力という観光スポット。中でも気になった「間欠泉」と「氷の洞窟」は間近で見てみたいということで、レイキャビク発の「ゴールデンサークルツアー」(85€)と「1泊2日の氷の洞窟&南海岸ツアー」(598€)の2つのツアーを申し込みました。火山活動が活発なことによって起こる「間欠泉」、緯度が高く氷河があることによってできる「氷の洞窟」、アイスランドはまさに火と氷の国です。

ちなみに氷の洞窟へ行くにはガイドが必要になるので、その場所まで車をレンタルしていき、氷の洞窟ツアーに参加するか、レイキャビク出発の氷の洞窟ガイド付きの1泊2日のツアーに参加するかの2択しかありません。アイスランドに行ったことのある友人から情報をもらってレンタカー代、ガソリン代、現地宿泊代、現地出発の氷の洞窟ツアー参加費(178€ぐらい)を考えると、レンタカーで自力で氷の洞窟ツアーが行われる場所に行き現地からツアーに参加するほうがレイキャビク発の1泊2日ツアーと比べてトータルで100~150€ぐらい安くなります。アイスランドの運転は急な天候変化、吹雪、路面凍結と海岸沿いの横からの強い風などかなりシビアなコンディションでリスクが大きいこと、今回は1人であるためレンタカー代金も安くならないことも考えて、氷の洞窟行きにはレイキャビク発の1泊2日のツアーに参加しました。

ツアーの手配以外に値段を抑えたいのが航空券の値段。飛行機のチケットもWOW airというアイスランドの格安航空会社がフランクフルトに就航しているため安く手に入れることができました。往復フライトは217€でした。

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ちなみにWOW airの就航都市はこのようになっています。ドイツ以外のEU諸国以外にも、カナダやアメリカともつながっています。(実際にアイスランドではアメリカ人が多かったです。というか観光客はほぼアメリカ人でした…)

それ以外に必要になった手配は、カールスルーエとフランクフルト往復バスチケット(Flixbus)、アイスランドのケプラヴィーク空港とレイキャビク市内を結ぶ往復バスチケット、ツアーに含まれないレイキャビク市内のホテルぐらいでした。空港と市内を結ぶバスのチケットはWOW airで航空券を購入するときに一緒に購入できます。バスチケット単独で買うこともできますが、航空券と一緒に買った方が若干安いです。

ちなみにケプラヴィーク空港とレイキャビク市内を結ぶ公共交通機関はありません。民間のバス会社(Flybusとか)が運行しているだけなので、バスチケットの購入は空港から車をレンタルすることを考えている人以外は必ず必要になります。

これらの手配に加えて、オーロラがばっちり撮影できるように、F値が1.8のレンズがついている高性能コンデジSony Cybershot DSC-RX100)と軽量コンパクトな三脚を購入していました。合わせて434€。いろんな方のオーロラ撮影のレビューを見て三脚を購入しましたが、長時間露光が必要なので結果的にも三脚は必須でした。ないと綺麗な写真は撮れません。カメラのほうは、F値(絞り値)が低いものほど光をたくさん取り入れられるので、夜景やオーロラ撮影には向いています。しかし、F値が低いレンズ自体も高く、それを付けられるデジタル一眼やミラーレスの購入を考えるととても高くなり手が出ませんでした。また高性能コンデジのほうが持ち運びには楽だなと感じたので、それらが理由でDSC-RX100を購入したのですが、年末年始旅行で最後の厄年パワーを発揮してしまい、壊してしまいました。そして修理には出していたのですが、この旅行までに修理が間に合わなかったので、代わりに先輩から借りているミラーレス一眼のOlympus E-M10Ⅱを持っていきました。(このミラーレスはF値は3.5なのですが、結果的に綺麗にオーロラ撮影ができました。)

 

服装・装備・持っていた方がいいもの

アイスランドに行くときの服装、特に1泊2日の氷の洞窟ツアーに行くときの服装と装備について少し触れます。結論から言うと、防風防水仕様のアウター上下、防水仕様のトレッキングシューズ(できれば足首まで覆えるもの)、代えの靴下いくつか、タオル、サングラス、ニット帽です。順に説明します。

レイキャビク市内で観光する分にはほかの寒い地域で観光するのと同じような服装であれば問題ないです。ただレイキャビクを離れて遠出する場合は、天候が非常に変わりやすいので、雨風をしのげるように防水仕様のアウトドアアウター上下を持っていく方がいいです。靴も防水仕様のトレッキングシューズを履いていくことをオススメします。僕は普段履きからローカットのトレッキングシューズを履いているのでそのままいきましたが、氷の洞窟ツアー以外の場所ではだいたいそれでいけました。雪が積もっている場所ではとうぜん靴下はぐちょぐちょになったりしました。預け荷物以外の手持ちの荷物に代えの靴下と濡れた靴下をしまえる防水用の簡易バックは持って行った方がいいかもしれません。

特に、1泊2日氷の洞窟ツアーに行く場合、必ず靴下あるいは全身が濡れるポイントが2つあります。一つはSeljalandsfossという滝です。この滝は滝の裏側に行けるという面白さがありますが、その裏側に行く道で、滝から落ちてくる水が滝つぼに落ちる衝撃で生じる水しぶきで全身がずぶ濡れになります。足元も水を多量に含んだ雪道になるのでぐちょぐちょです。僕の靴下はぐっちょぐちょになりました。裏からみる滝は迫力があります。なので濡れてもいいように防水仕様のアウター上下と防水仕様のトレッキングシューズ、代えの靴下とタオルは必須です。

もう一つは氷の洞窟です。厳密には氷の洞窟に辿り着くためのヴァトナヨークトル(Vatnajökull)氷河のトレッキング中に濡れます。氷河トレッキングではピッケルとヘルメット、クランポン(アイゼン)はツアー代金に含まれていたので追加でレンタルする必要はありませんでした。ただし、足首まで隠れるようなトレッキングシューズを持っていない場合は、追加で1000ISK(約1000円)でレンタルしないといけません。強制です。まあトレッキングシューズがアイスランドの物価で1000円でレンタルできるなら、これに向けてわざわざ購入するよりはお得かもしれません。しかしそれでも氷河トレッキングをしているとところどころで凍っていない場所に足を踏み入れるケースがあります。そうなるとトレッキングシューズを履いたところで靴下はずぶ濡れです。氷の洞窟付近でも、今回は3月と少し暖かかったせいか、かなりの水量がある中を歩かないといけない場面もありました。代えの靴下、タオルは持っていきましょう。

アイスランドではサングラスは必須です。アイスランドの特に南海岸に向かって車で移動する際は、ほとんどの場合で太陽に向かって移動することになるからです。しかも南海岸方面は陸側に崖といっても過言でない傾斜が険しい山々があり、海岸側には昔の火山活動で溶岩が流れたことでできたフラットな平地が広がっています。道路はその険しい山々の脇を通っているので、南から差し込む太陽を遮るものはなにもありません。サングラスがないと運転していなくてもめちゃくちゃまぶしくてしんどいです。

そして日差しだけでなく、風もとても強いです。さっきも言った通り、海岸側から山まではなにも遮るものがないため、どこの観光スポットでも強烈な風が吹きます。それが体感温度を下げているのですが、できれば頭や耳を防げるようなものがあったほうがいいと思いました。僕は運よくフードつきのパーカーを着て行っていたのでまだよかったですが、風で剥がされることが多かったので、その都度ニット帽をもってくればよかったなあと後悔していました。なかったら頭からかなり冷え込みます。(というかなんでニット帽持っていかなかったんだろう…)

アイスランド旅行のお金の話

カメラの購入金額を除くと、この旅行での総金額は954€と18400ISK(アイスランドクローナ)で合計約14万円でした。結構かかってしまいましたが、これでもかなり抑えたほうなんです…

ツアー代が高くなるのはリスク回避として仕方ないと考えていますが、滞在中の食費はできるだけ抑えたいという思考が働いていました。アイスランドは外食だと1食で2000円ぐらいは軽く行ってしまうほど物価が高いので、旅行中の食事は夜はほとんどスーパーで購入したパスタ(それでも一食600円とか)や朝や昼はバナナやパン屋さんのパンをチビチビ食べることで済ませています。ツアー中も昼食は休憩所のレストランで食べる事が出来るのですが、いちいち高いです。ちなみに僕はドイツからパンを持って行ってたので昼食代をかなり浮かせていました。また、現地通貨のアイスランドクローナは一度も手にしていません。北欧の旅行のときでもあったように、ここでもすべての支払いはクレジットカードで済ませられました。

そんなこんなで、旅立つ前に読むべき情報をまとめました。次回からはアイスランド旅行記をお届けします。1日目はレイキャビク観光、そして念願のオーロラ観測について書きます!

KENGO