KENGO's memo

日々の思考の備忘録、ドイツ、カールスルーエ研究留学・インターン体験記

年末年始旅行⑨ イタリア編3日目

2016/2017の年末年始旅行で8泊9日フィンランドスウェーデン→イタリアと巡ってきました。今回はイタリア(ミラノ)での3日目と最終日を振り返ります。

物騒な街?

Venezia Mestre駅からMilano Centrale駅までTrenitaliaの高速鉄道で2時間。ベネチア2日目を共にした先輩2人とベネチアからミラノへ行きました。電車内は快適で、WiFiも使えます。(僕の場合はなぜか使えなかったのですが、先輩たちは使えていた模様)

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ミラノ駅についてホテルに向かう途中、ミラノ駅前の広場には軍車両が数台止まっていました。ちょうどこの日の2週間ちょっと前に起こった12月19日のベルリンのクリスマスマーケットに大型トラックが突っ込んだテロの容疑者が12月23日、ミラノで銃撃戦の末に射殺された出来事がありました。その影響だったのかなんなのか、とても物騒な雰囲気が漂っていました。

ミラノでのお目当ては、なんといってもドゥオーモ(ミラノ大聖堂)です。5世紀もの期間を経て作られた世界最大のゴシック建築で迫力もケタ違い。こんなもんはもちろん世界遺産に登録されています。

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駅近くのこの日に泊まるホテルに荷物を預け、ミラノの街を散策しがてらさっそくドゥオーモへ向かいました。市内には路面電車が走っており、めっちゃ細くて小さい、レトロ感満載の列車に遭遇しました。何年間現役なんだろう?

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徐々に見えてきた大きな白い建物はちょうどドゥオーモの背面でした。近づくととても大きく、ドゥオーモ周辺が建物に囲まれていたこともあり、正面に行かなくてはドゥオーモの全体像が見えないほどでした。

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着いたのがちょうど11時ぐらいで、この日は朝が早かったこともあり、ドゥオーモの周辺でやっていた出店でイタリアのB級グルメ?のArancini di risoというコロッケライスを3€で買いました。中の具材にベーコン、チーズが入ったものを選択。とてもおいしく、これ一個だけでもお腹いっぱいになりました。そのあとも並んでいるいろんな出店のおにいさんにめちゃくちゃ「プレゴ!プレゴ!(どうぞ!いらっしゃい!)」と声を掛けられますが、「そんなに食べられないよ…」って感じでした。(Prego(プレゴ)はありがとうの意味のGrazie(グラッツェ)と対にも使われるので覚えていた方がいいかも)

ドゥオーモ、どーん!!!!

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ドゥオーモの正面へ向かうと広場には観光客がわんさか。そしてドゥオーモの中に入ると思われる集団の列がとても長くなっていることにびっくりしました。正面から見る大聖堂の迫力に興奮したまま、列に並ぶ前に、とりあえず正面から各々の好きなアングルを探して写真に収めました。大満足。同じゴシック建築でドイツにあるケルン大聖堂にも行ったことがありますが、僕は断然ドゥオーモのほうが好きです。この純白で厳かな感じ。たまりません。

そのあとに列に並びましたが、数分後にドゥオーモのスタッフらしき人が列に並んでいる人たちのチケットの有無を確認してきました。事前にチケットを買っておかないといけないことが判明。

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チケット売り場はどこなんだととても分かりづらい看板で場所を確認し、チケットを買うのに並んで20~30分。チケット売り場の列と、大聖堂の上にエレベーターで行く列とがごっちゃになっていてとても分かりにくかったです。ちなみに入館料は2€と格安。大聖堂の上にいくのには別途9~13€必要になります。そしてその場合、内部をみる列とは別に大聖堂の上に行く列にも並ばないといけないので、上に行くとなると相当な時間がかかります。僕たちはそれを考慮し、内部を見るだけのチケットを買うことにしました。

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チケットを買って、さっき並んでいた内部を見るほうの列に並びなおしました。この広場の周辺にはたくさん軍車両や警察車両があり、警察官も軍人も配置されていたのですが、並んでいる途中に荷物検査にかけられた人がいました。本当に物騒…

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列に並びなおして50分ぐらいでようやくあと少しで中に入れる順番に。大聖堂を間近で見るとこんなにも繊細な技巧が施されていることが分かります。にしても、こんなに時間がかかるとは…

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ボディチェックを受け、ようやく中に!待っていたのは巨大なホールと巨大な柱!全部石というのがすごすぎる…圧倒的…

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内部にあった石像すら圧倒的技巧。筋肉隆々感が石像から伝わるなんて、すごすぎます。

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ドゥオーモには地下室があり、一方の部屋には司教か誰かのお墓かなにかで、ガラスケースの中に綺麗に保存され、安置されていました。もう一方の部屋には厳かな感じの円形の会議室のような空間がありました。ドゥオーモを楽しみにしていたくせに、この空間についてはなんも下調べしていないので全然わかりませんでした。付け焼刃程度にこちらを参照してみてください。【ミラノ】これを読めばもう大丈夫!!イタリア最大のゴシック教会”ドゥオモ”まとめ - おすすめ旅行を探すならトラベルブック(TravelBook)

展示数多めのドゥオーモ博物館

ドゥオーモの内部を一通り回り、圧倒的技巧を堪能したあと、ドゥオーモの隣にあるドゥオーモ博物館へも行きました。ドゥオーモの入館料2€の中にこの博物館の入館料も含まれていました。どうやら修復工事やドゥオーモ内部の装飾品などに関する博物館のようでした。博物館の展示はというと、

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「ささっ、そこの奥さん、この幸運の玉、お一つ50万円でいかが?」とか「おい~1人1球って話だったろ~なんでお前2球持ってんだよ~」とか言ってそうな銅像だったり、

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遊戯王のマジックカードとかで出てきそうな、宝石がちりばめられた銅盤だったり、

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ドゥオーモにもあった本物のステンドグラスだったり、大聖堂を修復する際に取り換えられた昔の傷ついた石像などが展示されていました。正直なところ、展示数が多すぎて、ほとんど見きれていません。ほかにも行きたいところがあったのであまり時間をかけずに、ざっと見回りました。

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また、何分の1スケールだったか忘れましたが、木製のミニチュアドゥオーモもありました。これには少し興奮。かなり細かいところまで再現されています。それでも上から見下ろすことはできません。

ミラノ、グルメ歩き

SPONTINI

昼前にライスコロッケ食べてから結構時間が経って、お腹が空いてきました。グルメな先輩の情報を頼りにしばらく観光がてらに食べ歩きに出かけました。

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まずはSPONTINIというピザ屋さん。おしゃれな外観で。先輩曰く結構有名な店だそう。

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店内はスタンドスタイルでテーブルが並んでいますが、かなり人気みたいで常に行列ができていました。メニューもシンプル。ピザの種類3つにセットメニュー3つのみ。セットの方が50セント安かったので、僕はマルゲリータペプシの6€のセットを頼みました。カウンター越しにピザを作っている様子を見れたのですが、ピザの生地を載せるプレートが深さ3センチぐらい、ちょうどピザの厚さほどで、直径は50センチほどありました。できあがったピザを一気に全部切るための、この店のピザのサイズにあったプレス式のカッターもあり、お店の雰囲気も含めかなり洗練されたものを感じました。ちなみにペプシはカップを渡され、自分で勝手に入れるスタイルでした。

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一切れの大きさがこんな感じ。上に乗ったチーズがもう、とろっとろで、ピザの生地はもっちもち、下の部分は焼く際にオリーブオイルが使われていたのか、カリッカリの食感、「なんだこのピザは…もはやピザといっていいのか?」のレベルで衝撃を受けました。これは本気でまた行きたい。ミラノ行ったら是非行ってみてください。

ガレリア

次は、ジェラートを求めに行くことに。「ミラノジェラートは食べとかんとな!絶対!!」というグルメの推しがあったので、しょうがなくついていきました。実はその時期、冷たいものがとても歯にしみる時期であんまり冷たいものは食べたくなかったのです。ちょうどSPONTINIと反対側のガレリア付近にそのお目当てのお店があったので、ガレリアも通ってみました。

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ミラノのガレリア、正式名称は「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア(Galleria Vittorio EmanueleⅡ)」だそうで、イタリア王国の初代国王のヴィットーリオ・エマヌエーレ2世にちなんで名づけられたそうです。(ミラノのガレリア Galleria Milano | アーモイタリア旅行ガイド)1865年から1877年の間に建設されたそうで、中の雰囲気は外の雰囲気とまるで違います。そして美しい。中に入っているお店も老舗の高級店が多い印象を受けました。そして、このガレリア、T東京ディズニーランドワールドバザールの屋根のモデルになっているそうです。(ミラノのガッレリアは東京ディズニーランドのモデル?!くるくる回る女の子の秘密! ソウル情報局)このブログにいろいろ書いてありました。TDLにはそんなに足を運んだことがないので。ワールドバザール自体をあまり認知していないのですが、こんな感じのものがあったようななかったような…

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そして、ガレリアの牡牛の紋章の股間部分を踵で踏んで回ると幸運になるという言い伝えがあるそうで、探していると、ありました!この時期にはこの手前にスワロフスキーのクリスマスツリーがあったので分かりにくかったのですが、観光客がちらほらと集まっていました。せっかくなので旅の思い出に自分も踵で回ってみたかったのですが、順番になって列に並んでいるわけではないので、しばらくタイミングを計っていました。が、全然入るタイミングを掴めず、他の観光客にバンバン先に行かれる始末。10分ぐらい経って、しびれを切らして、並んでいたちっさい子供たちを差し置いて、ようやくぐるぐる回りました。今思うとアホです。こんな奴に幸運が来るわけありません(笑)

Cioccolat Italiani

大人げない行動をしたあと、お目当てのジェラート店、Cioccolat Italianiへ行きました。

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なぜか日本語が入った「TEMAKI CREPES」なる商品名が。寿司文化の浸透によってそれに関連する言葉も浸透しているんですかね。

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店内はこんな感じ。チョコレートという店名なのは、右側のカウンターテーブルにチョコレートが蛇口から出ているのが分かるでしょうか?このチョコレートをアイスのコーンの中に入れるというのがこの店の売りのようです。アイスを作っているところを撮影しようとしたところ、店員に拒否られました。

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僕のは確か6.5€でした。結構強気な値段設定ですが、ここも人気店なのかどんどんお客さんが入ってきます。味はそこそこおいしかったです。歯が痛かったです。肝心のチョコの部分は、かなりどろっとしていて食べた後に口の中を潤したいと思うほど食べるのにしんどかったです。あまったるくなかったのはよかった点ではありました。

ミラノ名物?ミサンガ兄さん

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アイスを食べつつぶらぶらしているとレオナルドダビンチに会いました。「なんやお前」という感じに見下されました。ちなみにこのダビンチ像周辺(まあミラノ市内の観光地全域で言えることですが)には、「ミサンガお兄さん」がいます。アフリカ系のお兄たちが「ミサンガをプレゼントしてあげるよ!」と強引に腕にミサンガを付けて来るのですが、ほんとうに強引です。「へへへ、アフリカンからのプレゼントだぜ~」陽気に近づいてきて談笑しながらミサンガを腕に巻いてきて、そしてそのあと急に「おい、金よこせ」と豹変してきます。言い口では「アフリカへのドネーション」というのですが、明らかにそれで稼いでいる集団です。め~~~~ちゃしぶしぶ文句言いながら1€だけ渡しました。その際にもちょっと口論になったので、去り際に「ファック!コリアン!」と言われたのですが、コリアンでないにせよ、そのあと30分ぐらいずっと気持ちが穏やかではありませんでした。きっとガレリアの牡牛での行為がいけなかったのでしょう(笑) いままで訪れた都市の中でも覚えている限りで一番タチが悪いなと思いました。(デリー行ってないからなんとも言えないけど)皆さんも気を付けてください。

最後の晩餐

このあと結構デカめの要塞?とその裏の公園のほうまでひたすら歩き、歩き続け、そこからホテルへの帰り際にすこしお高めのスーパーに立ち寄って、イタリア編最後の晩餐の食材を調達しました。(正直、このところ毎日14キロはざらに歩く日々が続いていて、この日の夕方ぐらいにピークが来ていた感覚がありました。)

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夕飯といってもほぼワインのつまみをメインに、チーズ、生ハム、サラダなどなどです。このスーパーは運よくワインが豊富なところでした。というか多すぎて全く選べない…ワインをそんなに飲まない人なので何を選んでいいのか。グルメな先輩にお任せしました。

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噂には聞いていたのですが、イタリアではボトルを持参すれば安くワインを買えるという話。このスーパーにありました。持参したボトル、もしくはその場に売っているボトルに自分で注ぐみたいで1L単位で売られているようでした。2.5~3.2€で買えるなんて安いですね。(ちなみにこのワインは買いませんでした)

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お店で食べない分、かなり奮発して買いました。

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ホテルに戻り、ワイン片手に、チーズ、海鮮カルパッチョ、そして生ハムをほおばって、幸せを感じながら床に就くのでした。

翌日、年末年始旅行としては最終日となる1月3日には、2日に行けなかっただまし絵の教会(サンタマリアプレッソサンサティロ教会(Chiesa di Santa Maria presso San Satiro))とフレスコ画の教会(サンマウリツィオ教会(Chiesa di San Maurizio al Monastero Maggiore))に行きました。イタリア編最終日につづく。

 

KENGO