ドイツ・カールスルーエ留学日記はじめます
ブログはじめたきっかけ
きっかけはタイトルの通り、ドイツで1年間、留学生活を始めたからです。この留学ではトビタテ!留学JAPANの5期生に選ばれています。月16万円の奨学金がもらえているのは本当に助かります。その事前研修のときから、留学の魅力、ドイツの魅力を伝えるために、留学中の経験を文章にして残すってことを宣言していたのに、初動がかなり遅れてしまった…まあそんな感じで一つのツールとしてブログにまとめていくことにしました。(FBでもいいけどやっぱあとで振り返りやすいのはこっちかな)
来てみてびっくりカールスルーエ
2016年10月1日きっかりに日本を飛び出し、ドイツへ来ました。その2日後にはこれから7か月暮らすカールスルーエに着きました。なので、いまは12日目ってことですね。
カールスルーエっていう都市はなじみがない人が多いと思いますが、ドイツの南西部にあるバーデンヴュルデンベルグ州の第二の都市と言われており、州都であるシュツットガルトから車で1時間の距離にあります。フランクフルトからだと南に電車で1時間ぐらいかな。西側はライン川が流れており、フランス国境にも近い場所です。
来てみてびっくりしたのが、街中は路面電車が行き交っており、車に加えて路面電車が来ているかどうかを確認しないと道路を渡れないこと。それにこっちの電車やバスはスペースさえあれば自転車を乗せてもよくて、それが最高。まだ自転車を手にしてないけど、そのうち買います。基本的にドイツ人は自転車移動が好きみたいですね。
留学の目的
今回の留学の目的は、
・自分の専門分野のバイオマスエネルギーのタール除去に関する研究を、日本とは別のアプローチで取り組むこと
・ドイツの再エネ企業にインターンし、日本の再エネ企業と取り組みの比較、ヨーロッパにおける現状の課題の把握、再エネのアジア市場の可能性の探索などを行うこと
・再エネによって変化する社会の考察
の大きく三つです。もちろん裏テーマもありますが、ここでは割愛!
再エネ、特にバイオマスエネルギーを技術面、ビジネス面、社会面で眺めてみようといういま思うと壮大ですね(笑)あまり気負わずにやりたいです。
そもそものきっかけは、高校のときから環境分野の勉強を大学に入ったらしたいと思っていて、大学の授業では環境分野の勉強ができなかったので思い切って学部2年のときにフライブルクへ環境スタディツアーに参加したのがデカかったです。
それ以降、ドイツに暮らしながら、ドイツの政策とかライフスタイルとか体感してみたいなあと思うようになり、そして研究を海外でしてみたいという気持ちも大きくなっていきました。好奇心に身をゆだねています。
留学中の目的のために活動すること以外にも、日本文化を発信していくという使命もトビタテから授かっています。なので日本食を振る舞おうと、こっちに来るときにスーツケースの3分の1を食材で埋め尽くしてきました(笑)
おかげで超過料金8200円取られました…(笑)
どこでなにしてるの?
大学?研究所?
研究するために通っている大学はカールスルーエ工科大学(通称KIT)です。
ドイツの工科大学の中で最古であり、卒業生にはカールベンツなど著名な人もいます。
2009年にカールスルーエ大学(理論的な研究)とカールスルーエ研究センター(産業寄りの研究)が合併してKITが出来ました。学部生、修士生が授業を受けているメインのキャンパスはもともとカールスルーエ大学だった南キャンパスで、自分が通っているのはもともとはカールスルーエ研究センターだった北キャンパスです。
北キャンパスは敷地がやたら広く、キャンパス内には車やバスが行き交っていてそれを使わない移動には自転車が必須。なんと核融合炉もあって、北キャンパスの真ん中には70~80mの高さはありそうな冷却塔もあります。
最初の三日間のできごと
北キャンパスには南キャンパスから無料のシャトルバスが30分おきに出ており、約20分で北キャンパスへ行けます。最初の3日間は研究室のあれこれを教えてもらいながら、いろいろ手続きを済ませました。
初日に自分の部屋が分け与えられ、まるで教授の気分。自転車も用意されていました。食堂でのご飯の買い方も教わりました。なんとカードにお金をチャージして電子マネーで支払うシステム。日本で通っている大学の方にも導入されてますが、こちらではそれが強制的に使わざるを得ないです。
2日目にKITのIDカードを作成。自分の身分はPraktikumといい、インターンシップと同じ身分なんですが、これは学生ではないということです。学生でないことから、学生であれば公共交通機関の6か月定期券が151€であるところ、1か月で約60€という謎の仕打ちを受けています…この差は結構エグイ。こちらでは学生は超超超優遇されているのを身に染みて感じました。
3日目にしてようやくKITでのアカウントをゲットしました。これで研究室でのネット環境が整って、実験活動以外はできるようになりました。しかしながら1人1部屋に分かれているこの環境はやりづらい…
なにはともあれ、この3日間で基本的な研究室での活動はできるようになりました。
しかしながら、なんとこの研究室、学生がいない!
皆、研究者として働いている人でした。
というか北キャンパスには、学生の姿がほとんど見られない。研究センターとしての機能が強く、産業面でのつながりがとても大きいため、働いている人ほとんどが研究者・技術者です。
これは割と誤算。研究室の学生と仲良くなるつもりが、学生誰もいないなんて…って感じです。
留学生活、最大の問題
しかし!しかし!最大の問題がまだ残っています。
現地での携帯電話?
ーいいえ。すでにシムフリーのiPhoneにこっちで買ったプリペイドSIM入れて使えてます。
友達ができない?
ーいいえ。細々といろんなルート駆使して友達はできてきました。
最大の問題、それは・・・
家!
家!
まだ家が決まらない!
まさかこれほど家さがしに苦戦するとは思いもしませんでした。
事前にちゃんとお世話になる研究室の秘書とやりとりしていて、寮の応募もしていました。でも寮の抽選には落ちてしまいました。ただ、そんな状況でもとりあえず向こうに行ったら、1週間ぐらいで決まるだろうとか思っていました。
もう12日目。
甘かった…
いろんな人に早くても11月までホテル暮らしになるだろうと言われています。
ほんとうに辛い。ホテルでのネット環境はそこまでよくないので、帰宅してからの時間がなかなかうまく使えていない感じがしています。
家が決まってからはドイツで加入しないといけない保険の手続き、ビザの申請などまだまだやることたくさんあるのにー このままだと不法滞在になってまうで!
ただただWG-Gesuchtを眺める毎日です。
今回はこんなとこで、また進展があったらいろいろ書いていこうと思います。
KENGO
(2016年12月13日)
(追記)このあと、1か月してようやく部屋を契約できました!!!!
部屋さがしは、メールを送り続ける努力、メール以外に人づてにも「家を探している」ということを知らせる人脈、自分の経済状況、そして運です。
たまたまイタリア人がオーナーの新しいWGを見つけることができ、かつそのオーナーが僕のことを気に入ってくれたため、ほんとうに運よく、訪問した日に部屋を契約することができました。(後日、ちゃんとした契約式をしました)
オーナーによっては借主の経済状況を気にします。毎月の予算が少ない人は、毎月支払えないという判断をするので断られるケースもあります。
もし、このオーナーから連絡をもらえていなかったら・・・
もし、このオーナーに気に入ってもらえなかったら・・・
いまでも部屋さがしに翻弄されていることでしょう。
現に、同じ時期に部屋探しをしていたエジプト人の学生は、2か月経ったいまでもまだ家さがしをしています。そのぐらい、カールスルーエの家不足は深刻です。(というか、留学生が家を見つけて、契約するまでが大変だということを知り合いのドイツ人が行っていました。ドイツ人が優遇されていますが家さがしに難航するのは同じようです。)